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三題噺>「材料」「デフレ」「原宿」 [ものづくりの部屋から]

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 「どれでも315円です!」
 久しぶりに訪ねた原宿のアクセサリーショップで、若い女性店員が声をあげた。
 かわいいチャームのついたペンダント、巨大なリボンとラインストーンがついたシュシュ。3150円と言われても納得できそうなアクセサリーが、ここではすべて315円だ。竹下通りにはそんなお店がいくつもある。

 デフレ社会の中で台頭してきた「H&M」や「フォーエバー21」などの「ファストファッション」と呼ばれるブランドショップもしかり。手編みニットのジャケットが3000円台。アクリル素材だが、それを感じさせないだけのデザインの良さに、思わず財布のひもがゆるみそうになった。

 クラフト作家として手芸書に掲載する作品を作る時、最近は材料費のことをつい考えてしまう。
 「この作品は、読者が5000円出しても作りたいと思うデザインなのか?」

 今は「作るより買う方が安い」時代。作家たちには、よりクオリティの高いデザインを生み出す使命が課せられているのである。
(400字)


就活時代、マスコミ受験対策で練習した「三題噺」風に書いてみました(笑)
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コメント 2

まど

確かに!実は私の両親はとある縫製工場の工場長さんをやっていたので
(いまはもうリタイアしてのんびりしていますが)普通に洋服を買うとき洋服
の縫い目チェックとか日常茶飯事だったんです。

父親はベトナムで10年以上仕事してたんだけど、商社を渡り歩いて最後は
某ファストファッションの工場で働いてたんです。
縫い賃と値段と縫製のクオリティ…考えるとやってらんないってよくいって
ました(笑)

haoさんや作家さんの作品の世界とは全く土俵が違う気もするけど…やっぱり
気にはなりますよねー(経済的には助かるんだけど…)


by まど (2010-02-08 16:19) 

hao

>まどさん
この「『経済的には助かるんだけど…』が落とし穴」って、この前、新聞に書いてありましたよ~。

安い→売上下がる→業績下がる→給料下がる→消費控える→売れないから価格下げる→ 負の回路

といいつつ、私も、先日は「21歳に見えるシャツワンピース」を3000円で買っちゃったんですが(笑)

お父さま、アパレルのお仕事をされていたんですね。
ファストファッションの工場なんて、まさに、コストとの戦いなんでしょうね。
by hao (2010-02-08 23:48) 

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